猫のいた日々
素敵な出会いが、ありました。
野良猫が、近所のおうちの裏手で出産。6匹の小さな子猫たちを子育てしていました。
あんまりかわいいので、見に通うこと数週間。その数週間の間に一度6匹はいなくなり(おそらく人間に拾われた)、4匹がまた同じところに戻され、またいなくなり、最後に2匹がもう一度同じところに戻されていました。
2度捨てられ、お腹を空かせて子猫とは思えない大声で鳴く2匹。そしてその頃には近隣住民の通報でうろうろする保健所の車。
気がついたら、思わずうちにつれて帰っていました。
キジトラのまるちゃん。
まっしろなシロちゃん。
しかし、我が家はペット不可の7畳のアパート。
加えて私は病み上がりで、生活にも自分にも余裕がありません。里親を探すことに決めました。
里親探しは、とてもとーっても大変でした。
友達に紹介してもらった里親さんと、引き取りの日程を合わせる件で勘違いが生じて揉めに揉めたり。
里親サイトで決まった顔の見えない里親さんを信用しきれず、ぎりぎりまで引き渡しを悩んだり、引き渡してから連絡がとれずしばらく里親詐欺だったのではと疑ってみたり。
最終的にはシロ、まるどちらの里親さんもとてもいい人だということがわかり、今もきっと大切に育ててくれています。
インターネットで知り合った顔も知らない人や、会って間もないよく知らない人に大切なものを譲るというのは難しいことですね。
実際、シロとまるを家族のように思っていました。最初は仮暮らしのつもりとわりきっていたのに、1日1日大きな愛情がどんどん湧いてくるのを抑えられませんでした。もう自分で飼ってしまおうと何度思ったかわかりません。
いなくなった今、未だに部屋にシロとまるの面影を探しては悲しくなるという、まるで失恋のような、そんなペットロスに陥っています。笑
だけど、やっぱり譲ってからほっとしたことも事実で。一人で飼うには限界がありました。いつばれるかとひやひやしていたのも精神衛生上よくなかったみたいです。
だから、里親に出したことは後悔していません。
手に乗るサイズの小さな頃に出会って、走り回ってカーテンをよじ上るようになるまで一緒にいました。小さな命を守るために、私に出来るベストを尽くせたのではないかと思います。
期間でいったらたった数ヶ月のことだけど、こんなに大切な存在になるとは思いませんでした。ずっと忘れません。ずっとずっと大好きです。シロ、まる。
素敵な思い出をありがとう。
将来自分に余裕が出来たら、また野良ちゃんか里親として猫を飼いたいと思っています。